常連。

旨いラーメン屋が近所にあるので週一程度で通っている。寧ろその旨いラーメン屋の傍にいい空き家があったので引っ越して移り住んで来たとも言える。過去に何度か通い詰めたラーメン屋はあったが、店主が後継者(と言える人材・店舗など)を残さず引退してしまうか、自分の転勤でリセットされ、今再びこうして通いつめる店を発見できたことはささやかながら幸せなことだと思う。

 

思えば常連になるほど気に入る店とは、得てして最初は「好きかも?」程度のインパクトに留めることが多い、ってゆーか俺の場合大抵そのパターン。このラーメン屋だって、チャーシューだけなら通勤経路途中の夜勤出退勤時に寄れる、駐車場も広いうってつけの店があるってのに、大抵は空腹を忍て素通り、飢餓感に耐えながら家事をしつつ開店時間まで凌ぐのである。

 

そう、チャーシューなら他店のが単品で頼む程の絶品だし、シナチクってゆーかメンマだって薄味だし、麺もスープにも勿論こだわりはあるのであろうが、舌に頼りなく思えるそれら全てが合わさった時の完成度が何かを突き抜けて俺に刺さる。これだからラーメンというものは面白い、気付くと茶碗一杯の飯と共にスープまでも飲み干してやっと一週間が始まるか終わるかの生活。季節や気候、素材やら気温などの条件でスープの出来にも多少の揺らぎがあり、あっさり目で優しい味の時もあれば、こってりと重厚な時もあり、日々の変化も楽しめるからか、全く飽きない。

 

そう言えば妻との出会いも最初は「この人好きかも?」って感じだった。長続きする関係というのは刺激に満ちていると言うよりも、居心地の良さのが重要なのかも知れない。

 

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